疾患解説

夏は「痛風」が起こりやすい季節です──脱水・ビール・尿酸値と、放っておけない心臓・血管との関係

ニュース概要

痛風発作は「一年を通じて同じように起こる」わけではありません。2026年に医学誌に報告された研究(英国の約25万人の診療データを解析)では、痛風発作の頻度と血液中の尿酸値がいずれも夏(6〜8月)に最も高くなる傾向が示されました。研究者は「夏は発作が起こりやすいことを知り、夏場はとくに注意してほしい」と述べています。

汗をかき、冷たいビールがすすむこの季節。京都市西京区・桂川・桂・洛西口エリアにお住まいの方にとっても、夏の痛風は決して人ごとではありません。

医学的背景

痛風は、血液中の尿酸が増えすぎた状態(高尿酸血症=尿酸値7.0mg/dL超)が続き、関節にたまった尿酸の結晶が炎症を起こす病気です。夏に増える最大の理由は脱水。汗で水分が減ると尿の量が減り、尿酸が排泄されにくくなって血中濃度が上がります。さらにビールはプリン体を多く含み、利尿作用で水分を失わせるため、尿酸値を押し上げやすいお酒です。

循環器・腎臓の視点から重要なのは、高尿酸血症が関節だけの問題ではないという点です。高血圧・脂質異常症・高血糖・肥満をあわせ持ちやすく、動脈硬化・心臓病・腎障害と関わることが知られています。日本の治療ガイドライン(第3版)でも、高尿酸血症は脳・心血管イベントのリスクとなりうる生活習慣病とされ、国の循環器病対策の中でも注意すべき要因に挙げられています。

なお、すでに尿酸を下げる薬を飲んでいる方は、自己判断で中止・減量しないでください。かえって尿酸値が乱れ、発作や合併症のもとになります。

日常生活で気をつけたいポイント

  1. こまめに水分をとる:のどが渇く前に、水やお茶を少しずつ。1日1.5〜2リットルが目安(心臓・腎臓の病気で水分制限がある方は主治医の指示を優先)。
  2. ビールを含むお酒は控えめに:飲むときは同量程度の水も一緒に。休肝日をつくる。
  3. プリン体の多い食品をとり過ぎない:レバー・干物・魚卵など。野菜・海藻・乳製品を組み合わせる。
  4. 食べ過ぎ・急な減量を避ける:過度なダイエットはかえって尿酸値を上げることがあります。
  5. 尿酸値を定期的にチェックする:痛みがない時期こそ数値を安定させておく。

受診の目安

  • 足の親指の付け根などが突然赤く腫れ、強く痛む(痛風発作が疑われる)
  • 痛風発作をくり返している/健診で「尿酸値が高め」と言われた
  • 高血圧・糖尿病・脂質異常症など、ほかの生活習慣病もある
  • 尿酸を下げる薬を飲んでいるが、続けてよいか不安がある

夏場の激しい関節の痛みや、健診での尿酸値が気になる方は、我慢せず一度ご相談ください。ご予約のうえ受診いただくとスムーズです。

まとめ

夏は脱水とビールで尿酸値が上がりやすく、痛風発作の多い季節です。そして尿酸値は、心臓・血管・腎臓の健康ともつながる大切な数字。「痛くないから」と放置せず、水分補給とお酒の見直しから始めてみましょう。

本記事は一般的な情報提供であり、診断・治療の代わりではありません。服薬の変更は自己判断せず、必ず主治医にご相談ください。

当院で相談できること

京都市西京区の医療法人グロース 桂川さいとう内科循環器クリニックでは、高尿酸血症・痛風をはじめとする生活習慣病の診療を行っています。尿酸値と血圧・血糖・コレステロールをあわせて診て、心臓・血管・腎臓を守る視点でサポートします。動悸や息切れなど心臓のご心配がある方は循環器内科のページもご覧ください。

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引用文献・参考サイト


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