ニュース概要
2026年3月1日、腎臓病啓発アンバサダーを務める俳優の檀れいさんが、日本腎臓病協会とアストラゼネカが共催した慢性腎臓病(CKD)の市民公開講座に登壇しました。TBS NEWS DIGは、檀さんが啓発活動を通じて、定期的な検査で腎臓の数値にも注目するようになったと報じています。
このニュースは、檀さんがCKDを患っているという意味ではありません。生活者の立場から、症状がなくても健診結果へ関心を持つ大切さを伝えたものです。
講座の公式報告では、腎臓内科医が「現在の数値」と「以前からの変化」の両方を見ること、過去の健診結果があれば受診時に持参することの有用性を説明しました。健診結果は、その年の判定だけで終わらせず、前年や数年前と並べて見ることで、ゆっくり進む腎機能の変化に気づく手がかりになります。
医学的背景
慢性腎臓病は初期症状が乏しいことがあります
慢性腎臓病(CKD)は、腎臓の働きの低下や腎障害を示す所見が3か月以上続く状態です。代表的な手がかりは、血液検査の `eGFR` と、尿検査の `尿たんぱく(尿蛋白)` です。
eGFRは、血液中のクレアチニン、年齢、性別などから腎臓のろ過機能を推算した値です。一般にeGFR 60未満は確認が必要な目安ですが、1回低かっただけで直ちにCKDと決まるわけではありません。脱水、発熱、食事、筋肉量、服薬などの影響も考慮し、尿検査や過去の値と合わせて評価します。
尿たんぱくは、腎臓のフィルターに負担や障害があると陽性になることがあります。一時的に陽性となる場合もあるため、再検査が必要か、血尿を伴っていないか、血圧・血糖・脂質の状態はどうかを総合的に確認します。
「今の値」と「変化」の両方が大切です
たとえばeGFRが基準範囲内でも、数年間で低下が続いていれば確認が必要な場合があります。反対に、1回だけ低くても、体調不良や脱水による一時的な変化ということもあります。
受診時には、可能であれば前年を含む過去数年分の健診結果、服用中の薬が分かるお薬手帳、家庭血圧の記録をお持ちください。単独の数字では分かりにくい変化を確認しやすくなります。
なお、健診の尿検査とeGFRの基本は、当院の既存記事 健診の尿検査とeGFRで見つける慢性腎臓病(CKD) でも詳しく解説しています。
腎臓を守ることは心臓を守ることにもつながります
CKDは腎不全だけでなく、心筋梗塞や心不全などの心血管疾患とも関係します。高血圧、糖尿病、脂質異常症、喫煙などは、腎臓と血管の双方に影響する要因です。一般内科・腎臓内科・循環器内科で連携し、生活習慣病を含めて管理することが大切です。
日常生活で気をつけたいポイント
- 健診結果を捨てず、年ごとに並べる
eGFR、クレアチニン、尿たんぱく、尿潜血、血圧、血糖、脂質を前年と比べましょう。
- 「要再検査」「要受診」を症状がないまま放置しない
CKDは初期に自覚症状が乏しいことがあります。判定に従って再検査や受診につなげることが早期発見の第一歩です。
- 高血圧や糖尿病を継続して管理する
家庭血圧を記録し、処方薬は自己判断で中断しないでください。
- 市販の鎮痛薬やサプリメントを常用するときは相談する
一部の鎮痛薬などは、体調や腎機能によって腎臓へ負担になることがあります。
- 極端な食事・水分制限を自己判断で始めない
塩分、たんぱく質、水分の調整は病状によって異なります。心不全や腎機能低下がある方は、主治医の指示を優先してください。
受診の目安
次のような場合は、健診結果を持参して一般内科または腎臓内科へご相談ください。
- eGFR 60未満を指摘された
- 尿たんぱく、尿潜血、血尿を指摘された
- 前年よりeGFRが下がっている、またはクレアチニンが上がっている
- 高血圧や糖尿病があり、腎機能が心配
- むくみ、尿の泡立ち、尿量の変化、だるさが続く
急に尿が極端に少なくなった、強い息苦しさや急速なむくみ、意識がぼんやりするなどの症状がある場合は、早めの医療機関受診が必要です。症状が強い場合は救急受診も検討してください。
当院で相談できること
医療法人グロース 桂川さいとう内科循環器クリニック は、京都市西京区下津林南大般若町37番地 リペアス下津林2Fにある一般内科・循環器内科・腎臓内科のクリニックです。
当院では、健診結果をもとに、尿検査、血液検査、血圧、血糖、脂質、服薬状況などを総合的に確認します。高血圧、脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病に加え、不整脈、狭心症、心不全、動悸、息切れ、胸痛などの循環器疾患もご相談いただけます。
腎臓内科は水曜日の午前に、齋藤陽子副院長(腎臓専門医・総合内科専門医)が担当しています。 健診で尿たんぱく・血尿・腎機能異常を指摘された方は、過去の健診結果とお薬手帳をお持ちください。診療体制は変更となる場合があるため、受診前に 腎臓外来のご案内 をご確認ください。
阪急桂駅、JR桂川駅、洛西口、桂川エリアからアクセスしやすく、駐車場7台と第二駐車場があります。WEB予約・WEB問診、アクセス・駐車場案内 もご利用ください。
まとめ
檀れいさんのCKD啓発活動は、症状がないときから腎臓の検査値へ目を向けるきっかけになります。健診結果は今年の数字だけで判断せず、前年や数年前と比較することが大切です。
eGFRの低下や尿たんぱくを指摘された場合は、1回の結果だけで自己判断せず、過去の結果を持って医療機関へ相談しましょう。京都市西京区、桂川、桂、洛西口周辺で腎機能や生活習慣病が気になる方は、水曜日午前の腎臓内科を含め、当院へご相談ください。
本記事は一般的な医療情報であり、個別の診断や治療を行うものではありません。検査値の解釈や治療方針は、医師と相談して決めてください。
出典・参考資料
- TBS NEWS DIG(2026年3月1日)檀れいさん、CKD啓発アンバサダーとして健診数値に注目
- NPO法人日本腎臓病協会(2026年3月4日)CKD市民公開講座「知ろうCKD。続いてほしい今日があるから。」開催報告
- 厚生労働省 腎疾患対策
- 桂川さいとう内科循環器クリニック スタッフ紹介

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