疾患解説

夏にも新型コロナが流行―発熱・咳・のどの痛みはいつ受診する?

ニュース概要

2026年7月22日、大分放送(TBS系列)は、大分県で新型コロナウイルス感染症の定点当たり患者数が2週連続で県独自の注意報基準を超えたと報じました。7月13日から19日までの1週間に、県内58の定点医療機関から597人の報告があり、高齢者では肺炎など重症化への注意が必要とされています。

これは大分県の状況であり、数字をそのまま京都市や京都府へ当てはめることはできません。ただし、新型コロナは冬だけの感染症ではなく、夏にも流行がみられます。京都府内の最新状況は京都府感染症情報センターで週ごとに確認できます。

夏は、発熱、だるさ、頭痛などが熱中症や他の夏かぜと重なるため、「暑さのせい」「ただの風邪」と決めつけないことが大切です。症状だけで新型コロナ、インフルエンザ、その他の急性呼吸器感染症を正確に区別することは困難です。

当院でみられている現在の状況

2026年7月現在、当院では、例年の夏の流行期ほど新型コロナの患者さんが多い状況ではありません。一方で、発熱、のどの痛み、咳などで受診され、検査で陽性と分かる方はパラパラと散発的にみられています。

「大きな流行というほどではない」ことと、「感染している人がいない」ことは同じではありません。身近に明らかな感染者がいなくても、風邪のような症状があれば新型コロナを含む呼吸器感染症を考えます。

なお、これは当院を受診された方についての診療現場での実感であり、京都市西京区や京都府全体の流行規模を示す統計ではありません。地域の動向は公的な感染症週報と合わせてご確認ください。

医学的背景

夏に感染が広がるのはなぜ?

夏休みや帰省、旅行、イベントなどで人が集まる機会が増えます。猛暑で窓を閉め、冷房の効いた室内で長時間過ごすことも、換気が不十分になる一因です。厚生労働省は、夏の急性呼吸器感染症対策として、手洗い、咳エチケット、場面に応じたマスク、換気を呼びかけています。

一方、暑い屋外で無理にマスクを続けると熱中症の危険があります。人との距離を取りやすい屋外など、マスクが不要な場面では外し、屋内の混雑、医療機関、高齢者や基礎疾患のある方と会う場面では着用を考えるなど、暑さと感染対策の両方を調整しましょう。

症状だけでは見分けにくい

新型コロナでは、発熱、のどの痛み、咳、鼻水、だるさ、頭痛、筋肉痛などがみられます。発熱が目立たない場合もあります。熱中症でも、だるさ、頭痛、吐き気、発熱感が起こり得ます。

そのため、周囲の流行状況、感染者との接触、暑い環境にいた時間、水分摂取、呼吸器症状の有無などを合わせて判断します。自己判断だけで確定せず、心配な場合は医療機関へ相談してください。

熱中症と新型コロナが重なることもあります

のどの痛み、咳、鼻水が目立つ場合は呼吸器感染症を考える手がかりになります。一方、暑い場所で長時間過ごした後の大量の発汗、めまい、筋肉のけいれん、意識の変化は熱中症を疑う材料になります。ただし、どちらか一方だけとは限りません。

感染症による発熱や食欲低下で水分が不足し、そこへ暑さが重なって脱水が進むこともあります。特に高齢者、心不全や腎臓病で水分量の調整が必要な方は、一律に「たくさん飲む」のではなく、普段の指示も踏まえて早めに医療機関へ相談してください。

高齢者・基礎疾患がある方は早めの相談を

高齢者、妊娠中の方、免疫機能が低下している方、心臓病、慢性呼吸器疾患、腎臓病、糖尿病などの基礎疾患がある方は、重症化リスクを考えて早めに相談することが重要です。

新型コロナの抗ウイルス薬は、年齢、重症化リスク、発症からの日数、腎機能、妊娠の可能性、併用薬などを確認して使用を判断します。すべての方に必要な薬ではなく、薬の種類によって使用できる時期や相互作用が異なるため、残薬を自己判断で使わないでください。

治療薬には発症後の限られた期間内に開始するものがあります。重症化リスクがある方は、「もう少し様子を見てから」と先延ばしにせず、症状が出た時点で早めに相談することが、治療選択肢を検討するうえでも重要です。

抗原検査は「その時点の結果」です

市販の抗原検査キットは受診判断の助けになりますが、陰性でも感染を完全には否定できません。発症直後など検出できるウイルス量が少ない時期や、検体を十分に採取できなかった場合には、感染していても陰性となる可能性があります。

使用する場合は、説明書どおりの時期と方法で検体を採取し、結果が判定不能なら新しいキットでやり直します。症状が続く、悪化する、基礎疾患がある場合は、陰性結果だけを理由に受診を控えないでください。購入時は厚生労働省が承認した一般用抗原検査キットを確認できます。

日常生活で気をつけたいポイント

  • 発熱、咳、のどの痛みがある間は、人混みや高齢者との接触をできるだけ避ける
  • 手洗いと咳エチケットを行い、屋内では場面に応じてマスクを使う
  • 冷房を止めず、窓開けや換気扇を組み合わせて短時間でも換気する
  • 水分を少しずつ取り、尿量が極端に減っていないか確認する
  • 自宅で検査する場合は、「体外診断用医薬品」または「第1類医薬品」と表示された国承認の抗原検査キットを選ぶ
  • 陽性・陰性にかかわらず、症状が強い、悪化する、長引く場合は相談する

抗原検査は、感染初期などウイルス量が少ない時期に陰性となることがあります。「陰性だから絶対に感染していない」とは言い切れません。検査結果だけでなく、症状と経過を見てください。

陽性だったときの過ごし方

新型コロナは5類感染症となり、法律に基づく一律の外出自粛はありません、ただし厚生労働省は、発症日を0日目として5日間は外出を控え、5日目にも症状がある場合は、解熱して、痰やのどの痛みなどが軽快してから24時間程度が経過するまで様子を見ることを勧めています。学生の方は「発症した後5日を経過し、かつ、症状が軽快した後1日を経過するまで」が出席停止期間です。

また、発症後10日間が経過するまでは、不織布マスクの着用や、高齢者など重症化リスクの高い方との接触を控える配慮が勧められています。家庭内では、可能な範囲で部屋を分ける、換気する、タオルを共用しないなどを意識しましょう。詳しくは厚生労働省「5類感染症移行後の対応」をご確認ください。

受診の目安

早めに一般内科・発熱外来へ相談したい場合

  • 発熱、咳、のどの痛みが続く、または悪化している
  • 水分や食事を十分に取れない
  • 高齢者、妊婦、心臓病・腎臓病・糖尿病などの基礎疾患がある
  • 市販の抗原検査で陽性になった
  • 陰性でも強いだるさや咳が続く
  • いったん良くなった後に、再び発熱や息苦しさが出た

発熱や咳など感染症を疑う症状で受診する場合は、院内動線を分ける必要があります。緊急時を除き、直接来院する前に医療機関へ電話または指定された予約方法で連絡し、受診方法を確認してください。

救急要請を考える症状

次のような症状がある場合は、自宅で様子を見続けず、119番への連絡を検討してください。

  • 息が苦しく、短い言葉を話すのもつらい
  • 胸の強い痛みや圧迫感、冷や汗がある
  • 唇や顔色が明らかに悪い
  • 意識がぼんやりする、呼びかけへの反応が悪い
  • ぐったりして水分が取れない、尿がほとんど出ない
  • 高齢者や心臓病のある方で、急に呼吸状態や全身状態が悪化した

胸痛や息苦しさは、新型コロナだけでなく、心筋梗塞、心不全、肺血栓塞栓症などでも起こります。「感染症だろう」と決めつけないことが大切です。

当院で相談できること

医療法人グロース 桂川さいとう内科循環器クリニックは、京都市西京区下津林南大般若町37番地 リペアス下津林2Fにある一般内科・循環器内科・腎臓内科のクリニックです。

当院では、発熱がある方だけでなく、咳、のどの痛み、関節痛など感染症が疑われる症状の方を発熱外来で診察しています。医師の判断により、新型コロナやインフルエンザの検査を行います。初診の方も受診できますが、一般の患者さんと動線や診察時間を分けるため、来院前にWEBまたは電話でご予約ください。

当院の現在の診療状況としては、例年の夏の流行期ほど多くはないものの、新型コロナ陽性の方は散発的に確認されています。高熱がない方や、のどの痛みだけの方もいるため、症状の強さだけで「コロナではない」と判断することはできません。ご家族に高齢者がいる方や、持病のある方は早めにご相談ください。

また、高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病、心臓病、腎臓病をお持ちの方は、感染時の体調変化や普段の薬についてもご相談いただけます。胸痛、動悸、息切れについては循環器内科のご案内、一般的な内科症状は一般内科のご案内をご覧ください。

阪急桂駅、JR桂川駅、洛西口、桂川エリアからアクセスしやすく、駐車場があります。受診前にはWEB予約、所在地と交通手段はアクセスページをご確認ください。

まとめ

新型コロナは夏にも流行することがあり、発熱だけでなく、のどの痛み、咳、だるさなど軽い風邪に似た症状から始まる場合があります。高齢者や基礎疾患のある方は早めに相談し、息苦しさ、強い胸痛、意識の変化などがあれば救急要請を検討してください。

京都市西京区、桂川、桂、洛西口周辺で発熱、咳、のどの痛みがある方や、高血圧・生活習慣病・心臓病があり感染時の対応が心配な方は、来院前に桂川さいとう内科循環器クリニックへご相談ください。

出典


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