疾患解説

女優・阿部光子さん87歳で急逝『急性心筋梗塞』とは?前兆のサインと“時間との闘い”を循環器内科が解説

ニュース概要

NHK連続テレビ小説『おしん』や『家政婦は見た!』『太陽にほえろ!』などで知られる女優・阿部光子さんが、87歳で亡くなったと報じられました。所属事務所は2026年9月30日、阿部さんが9月19日に「急性心筋梗塞のため」亡くなったと発表しています。まずは謹んでお悔やみを申し上げます。

急性心筋梗塞は、ニュースでしばしば耳にする一方で、「どんな前兆があるのか」「どう動けばよいのか」が意外と知られていません。京都市西京区・桂川・桂・洛西口エリアにも、高血圧やコレステロール、糖尿病などを指摘されている方は多く、決して他人事ではない病気です。この記事では、急性心筋梗塞とは何か、どんなサインに注意し、いざというときどう行動すればよいかを整理します。

医学的背景

急性心筋梗塞とは、心臓の筋肉(心筋)に血液を送る血管=冠動脈が突然詰まり、その先の心筋が酸素不足で壊れてしまう(壊死する)病気です。多くは、血管の内側にたまった動脈硬化のかたまり(プラーク)が破れ、そこに血のかたまり(血栓)ができて血管を一気にふさぐことで起こります。

よく似た病気に「狭心症」がありますが、狭心症は“血管が狭くなって一時的に血の巡りが悪くなる”状態であるのに対し、急性心筋梗塞は“血管が詰まってしまう”より重い状態で、命にかかわります。両者は「虚血性心疾患」としてひと続きの病気であり、狭心症の段階で気づいて管理することが、心筋梗塞の予防につながります。

危険因子は、高血圧・脂質異常症(LDLコレステロール高値)・糖尿病・喫煙・肥満・加齢・家族歴など、生活習慣病と重なります。これらを早めに整えることが、発症を防ぐ土台になります。なお、心臓の症状があっても、自己判断で薬を始めたり中止したりせず、主治医にご相談ください。

日常生活で気をつけたいポイント

  1. 突然の強い胸の痛み・締めつけを軽く見ない。「胸を重い物で押される」「ゾウに踏まれるよう」な痛みが15〜20分以上続くときは要注意です。
  2. 放散痛を知っておく。痛みが肩・腕・首・あご・奥歯・背中・みぞおちに広がることがあり、「歯や肩の痛み」と思って見逃されがちです。
  3. 高齢の方・女性・糖尿病の方は非典型症状に注意。「なんとなく胸が重い」「胃のあたりが不快」「強い疲れ・息切れ」だけのことや、痛みのない無痛性心筋梗塞もあります。
  4. 冷や汗・吐き気・強い息切れをともなう胸の症状は、迷わず救急を。
  5. ふだんの予防として、血圧・血糖・コレステロールの管理、禁煙、減塩、適正体重、適度な運動を心がけましょう。

受診の目安

  • 突然の強い胸の痛み・締めつけ・圧迫感が、15〜20分以上続く。
  • 胸の症状に冷や汗・吐き気・嘔吐・強い息切れをともなう。
  • 痛みが肩・腕・あご・背中・みぞおちに広がる。
  • (救急の目安)強い胸の痛みや冷や汗、意識がもうろうとする・気を失ったときは、自分で運転せず、ためらわず119番を。急性心筋梗塞は“時間との闘い”で、詰まった血管を早く開けるほど心臓を守れます。
  • 「以前より坂道や階段で胸が苦しい」「健診で血圧・コレステロール・血糖を指摘された」ときは、症状のない早い段階での受診・相談をおすすめします。

まとめ

急性心筋梗塞は、心臓の血管(冠動脈)が突然詰まり、心筋が壊れてしまう“心臓発作”です。突然の強い胸の痛み・締めつけ、放散痛、冷や汗などが代表的なサインですが、高齢の方・女性・糖尿病の方では症状がはっきりしないこともあります。「おかしい」と感じたら我慢せず、すぐに119番。そして、ふだんから生活習慣病を整えておくことが、何よりの予防になります。

※本記事は一般的な情報提供であり、特定の個人の病状を判断するものではありません。服薬の変更や治療の判断は自己判断せず、主治医にご相談ください。

当院で相談できること

医療法人グロース 桂川さいとう内科循環器クリニックは、京都府京都市西京区下津林南大般若町37番地 リペアス下津林2Fにあり、阪急桂駅・JR桂川駅・洛西口・桂川エリアからご来院いただけます。

当院では、心電図・心臓超音波(心エコー)・血液検査などで心臓の状態を確認し、高血圧・脂質異常症・糖尿病といった危険因子の管理をおこなっています。「胸の症状が気になる」「健診で血圧やコレステロールを指摘された」「家族に心筋梗塞の人がいて心配」という方は、どうぞお気軽にご相談ください。

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引用文献・参考サイト


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