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猛暑と“かくれ脱水”── SGLT2阻害薬・利尿薬を飲んでいる方が夏に気をつけたいこと

ニュース概要

2026年も本格的な猛暑シーズンを迎えました。 気象庁は7月下旬から8月にかけて気温が高くなると予想しており、熱中症・脱水への注意が呼びかけられています。

この時期にあらためて知っておきたいのが、心不全・糖尿病・高血圧・慢性腎臓病で広く使われる「SGLT2阻害薬」や「利尿薬」と、夏の脱水の関係です。

  • SGLT2阻害薬(フォシーガ、ジャディアンス、カナグル、ルセフィなど)は、尿から糖と水分を出すお薬で、利尿作用があります。
  • 利尿薬(フロセミド、トリクロルメチアジド、トルバプタンなど)も、体の水分を減らす方向に働きます。
  • 夏は汗で水分・塩分が失われるため、これらのお薬を飲んでいる方は脱水・血圧低下・腎臓への負担が起こりやすくなります。
  • 日本糖尿病協会・日本腎臓学会・日本糖尿病学会は、こまめな水分補給と、発熱・下痢・嘔吐など体調が悪い日(シックデイ)の一時休薬・主治医への相談を推奨しています。

京都市西京区・桂川・桂・洛西口エリアでも連日厳しい暑さが続きます。これらのお薬を飲んでいる方は、この夏の“自分ごと”として確認しておきたい内容です。

医学的背景

SGLT2阻害薬は、腎臓で糖の再吸収を抑え、糖と一緒に水分を尿へ出すことで血糖や体液量をコントロールします。心不全の悪化や腎臓の機能低下を抑える効果が大規模試験で示され、いまや循環器・腎臓・糖尿病の重要なお薬です。

一方で、この「水分を出す」作用は、脱水しやすい状況では低血圧(立ちくらみ)・急性腎障害の引き金になり得ます。さらに、食事が十分にとれない状態が続くと、血糖値がそれほど高くなくても起こる正常血糖ケトアシドーシスという状態のリスクが高まります。これは吐き気・腹痛・強いだるさなどで気づかれることがあります。

そのため各学会は、シックデイ(発熱・下痢・嘔吐・食欲不振の日)にはSGLT2阻害薬を一時休薬し、水分をとって主治医に相談するよう勧めています。夏は、病気でなくても暑さで“かくれ脱水”が進みやすいため、同じ考え方で注意が必要です。

ただし、良くなったのに自己判断でお薬をやめ続けると、心不全や腎症が悪化することがあります。一時休薬は相談のうえで、再開のタイミングも主治医と一緒に決めてください。お薬の変更・中止・再開を自己判断で行わないことが、安全に続けるための最大のポイントです。

日常生活で気をつけたいポイント

  1. のどが渇く前に、こまめに水分をとる。 少量ずつ回数を分けて。ただし心不全で水分制限がある方は、まず主治医の指示を優先してください。
  2. 暑い日の“いつもと違うだるさ・立ちくらみ・尿が少ない”に注意。 脱水・血圧低下のサインのことがあります。
  3. 発熱・下痢・嘔吐・食欲不振の日の対応をあらかじめ決めておく。 「こういう日はSGLT2阻害薬をお休み」と主治医に確認しておくと安心です。
  4. 良くなっても、自己判断でやめっぱなしにしない。 再開の判断も相談を。
  5. お薬手帳を携帯する。 旅行先や救急の際、飲んでいる薬がすぐ分かると安全です。
  6. エアコンを我慢しない・涼しい服装を心がける。 そもそも汗による脱水を減らすことが基本です。

受診の目安

次のような場合は、早めにかかりつけ医・当院にご相談ください。

  • 暑い日に強いだるさ・立ちくらみ・尿がとても少ない状態が続く
  • 発熱・下痢・嘔吐で食事や水分が十分にとれない
  • 体重が急に減った、または急に増えてむくみが強い(心不全の方)
  • SGLT2阻害薬・利尿薬を飲んでいて、この夏の飲み方に不安がある

次の場合は、ためらわず 119番 してください。

  • 意識がもうろうとする・呼びかけへの反応が鈍い(重い熱中症・脱水の疑い)
  • 強い吐き気・腹痛・息苦しさ・けいれんをともなう
  • 立てないほどのめまい・失神

まとめ

SGLT2阻害薬や利尿薬は、心不全・糖尿病・腎臓を守るためのとても大切なお薬です。猛暑の夏は、「こまめな水分補給」と「体調が悪い日の対応」を知っておくことで、より安全に続けられます。

大切なのは、“やめる・やめない”を自己判断しないこと。体調が悪い日の一時休薬は相談のうえで、回復後の再開も主治医と一緒に決めていきましょう。

※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の診断・治療を示すものではありません。お薬の休薬・中止・再開の判断は、必ず主治医にご相談ください。 水分の適量は心臓・腎臓の状態によって異なります。

当院で相談できること

医療法人グロース 桂川さいとう内科循環器クリニックは、京都府京都市西京区下津林南大般若町37番地 リペアス下津林2Fにあります。阪急桂駅・JR桂川駅・洛西口駅からお越しいただける、桂川エリアの一般内科・循環器内科です。

「夏のお薬と脱水」のご相談では、次のような対応を院内で行っています。

  • 血圧・体重・むくみのチェックによる体液バランスの評価
  • 採血による腎機能(クレアチニン・eGFR)・電解質・血糖の確認
  • 心不全・糖尿病・高血圧・慢性腎臓病のお薬(SGLT2阻害薬・利尿薬を含む)の調整
  • シックデイ・猛暑時の具体的な対応(休薬・水分補給の目安)のご相談

「この暑さで、いまの薬のままで大丈夫かな」「体調が悪い日はどうすれば?」――どうぞお気軽にご相談ください。

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引用文献・参考サイト


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