研究

Apple Watchでの心電図計測

桂川さいとう内科循環器クリニックには動悸の訴えで来院される方も多くいらっしゃいます。動悸の原因の多くは不整脈なのですが、不整脈の診断の難しいところは不整脈の際の心電図を記録する必要があるというところです。今まではホルター心電図といって体に心電図電極と小型の心電図を付けて頂いて24時間記録する検査で診断がされることが多かったのですが、24時間つけていてもその間に動悸、不整脈の発作が起きないと診断ができないこともよくあります。

そのような問題を解決するためApple Watchでは心電図計測機能が装備されており、最近ではそれで患者さんが心電図を記録して持って来られる方がいらっしゃいます。私自身はスマートフォンはiPhoneではなくAndroidを使用していたのですが、患者さんの持って来られるApple Watchの使い方がわからないといけないな、ということとかなりきれいな心電図画像が撮れるということで先日iPhoneとApple Watchを購入、使用してみました。心電図計測をするにはまずデジタルクラウンから心電図アプリを選択します。

デジタルクラウンを押してアプリ選択画面に移動

心電図マークを押すと心電図アプリが起動します

心電図アプリが起動するとApple Watchを指で挟むように保持しますと心電図の記録が始まります。

通常の心電図と同じようにP波、QRS波もきれいに確認できます。

力が入ってしまったり体の動きが混じると心電図の基線が揺れて心房細動のような波形になるので注意が必要です。

記録時間は30秒間です、不整脈の判定はApple Watchでも確認できます。心電図波形はiPhoneで確認することができます。

記録された心電図はpdfで書き出すことが可能です。

安静にしてきちんと波形が記録できるとApple Watchでも精確な診断ができそうです。最近では”Apple Watch外来”という名称でApple Watchの診療への活用を試みるクリニックが出てきています。当院でもApple Watchを活用していきたいと考えております。診断の補助になるかと考えますのでApple Watchで心電図を記録された方はぜひ診察の際にお見せください。

Apple Watchでの心電図記録

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