疾患解説

脳梗塞とは──活動休止の公表を機に。前ぶれ『FAST』と循環器内科でできる予防を解説

ニュース概要

お笑いコンビ「サンドウィッチマン」の伊達みきおさん(51)が、脳梗塞のため活動を休止することが2026年8月28日、所属事務所の公式サイトで発表されました。体調不良を訴えて病院で検査を受けたところ脳梗塞と診断され、公式サイトでは「幸い大事には至らず、現在は入院治療を」受けていると報告されています(スポーツ報知・日刊スポーツ・スポニチアネックスほか)。詳しい病型や原因は公表されていません。

脳梗塞は、けっして高齢の方だけの病気ではなく、働き盛りの世代にも起こりうるものです。京都市西京区・桂川・桂・洛西口エリアで、健診の血圧・血糖・心電図を「そのまま」にしている方にとっても、決して他人事ではないテーマです。この記事では、報道を入口に「脳梗塞とは何か」「前ぶれをどう見分けるか」を、循環器内科の視点からやさしく解説します。

医学的背景

脳梗塞は、脳の血管が詰まって血流が途絶え、その先の脳細胞が酸素・栄養不足で傷つく病気で、脳の出血とあわせて「脳卒中」と呼ばれます。仕組みによって大きく3つに分けられます。

  1. アテローム血栓性脳梗塞:動脈硬化で脳の太い血管が細くなり詰まる
  2. ラクナ梗塞:脳の細い血管が詰まる、比較的小さなタイプ
  3. 心原性脳塞栓症:心臓にできた血栓が脳に飛び、太い血管を突然ふさぐ

このうち心原性脳塞栓症は、その多くが心房細動という不整脈を原因とします。心房細動では心臓の中で血液がよどんで血栓ができやすく、脳に飛ぶと太い血管を一気にふさぐため、広い範囲が障害されやすく重症化しやすいのが特徴です。また、高血圧・糖尿病・脂質異常症・喫煙・肥満といった動脈硬化の危険因子は、脳梗塞と心筋梗塞に共通します。だからこそ脳梗塞は「脳だけの病気」ではなく、心臓・血管(循環器)の管理と一体でとらえることが大切です。

なお、抗凝固薬や血圧の薬などを飲んでいる方は、自己判断で中止・減量しないことが重要です。中断は脳梗塞のリスクを高めることがあります。用量や継続の判断は必ず主治医とご相談ください。

日常生活で気をつけたいポイント

  1. 血圧を家庭でも測る:高血圧は脳梗塞・脳出血の最大の危険因子です。朝晩の家庭血圧を習慣に。
  2. 脈のセルフチェック:手首の脈が規則正しいかを1分間はかり、乱れ・飛びがあれば受診の目安に(心房細動の早期発見)。
  3. 禁煙・節酒・減塩:動脈硬化と血圧のいずれにも効きます。
  4. 血糖・コレステロールを整える:健診で指摘されたら放置せず、生活習慣と必要な治療でコントロールを。
  5. こまめな水分補給:脱水は血液を濃縮させ、血栓ができやすくなります。とくに暑い時期や発汗時に注意。

受診の目安

脳梗塞のサインを見分ける合言葉が「FAST(ファスト)」です。

  • F(Face):顔の片側がゆがむ、口の端が下がる
  • A(Arm):片方の腕に力が入らず上げていられない
  • S(Speech):ろれつが回らない、言葉が出ない・理解できない

  • T(Time):ひとつでも当てはまれば発症時刻を確認してすぐ119番



  • 症状が一時的に出て消えた場合も必ず受診を:一過性脳虚血発作(TIA)は本格的な脳梗塞の前ぶれです。


  • 手足のしびれ・力の入りにくさ、片方の目が見えにくい、強いめまい・ふらつきが突然起きたときも要注意。
  • 健診で「血圧が高い」「心電図に異常」「不整脈」を指摘されたまま様子を見ている方は、症状がなくても一度ご相談ください。

脳梗塞は「時間との勝負」です。様子を見ずに、迷ったらためらわず救急要請(119番)を。

まとめ

脳梗塞は、脳の血管が詰まる病気で、心房細動や高血圧など循環器の問題と深く関わります。FASTのサインがあればすぐ119番、症状が消えても前ぶれ(TIA)かもしれないので必ず受診を。そして脳梗塞の多くは、血圧・血糖・脂質・喫煙などの危険因子管理と、心房細動の早期発見で予防できます。

当院で相談できること

医療法人グロース 桂川さいとう内科循環器クリニック(京都府京都市西京区下津林南大般若町37番地 リペアス下津林2F/阪急桂駅・JR桂川駅・洛西口・桂川エリア)では、脳梗塞の背景にある心房細動の早期発見(心電図・ホルター心電図)や、高血圧・糖尿病・脂質異常症などの危険因子管理を行っています。動悸・脈の乱れが気になる方、健診結果が気になる方は、お気軽にご相談・ご予約ください。

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引用文献・参考サイト


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