開院後

窓付き封筒に合わせた診療情報提供書(エクセル版)を作成しました

開院前にワード版の診療情報提供書を作成していたのですが宛先の変更などが簡便に行えると便利だろうとエクセル版も作成してみました。宛名は窓付き封筒(長3)に合わせています。

クリニックの情報は電子カルテ(クリニクス)の構文があり、例えばクリニック名は”$CLINIC_NAME$”、クリニック住所は”$CLINIC_ADDRESS$”のようなコマンドで取得できます。

今回工夫した点は下記のようになります。

  1. 自動データ補完: 医療機関名を入力するだけで、住所や電話番号が自動入力。
  2. 窓付き封筒対応: 印刷位置を調整し、封筒窓に宛名がしっかり収まる。
  3. 折り目ガイド付き: 長3封筒に対応した折り線で簡単に封入。
  4. 医療機関リストの動的更新: 新しい医療機関を追加しても即座に反映。

このテンプレートのダウンロードリンクと、主要な仕組みを解説します。

テンプレートの仕組みとコード解説

1. 自動データ補完の仕組み

VLOOKUP関数を活用して、入力された医療機関名を元に他の情報を補完します。

例: 郵便番号の取得

="〒"&IFERROR(VLOOKUP(B5, 医療機関リスト!A:G, 3, FALSE), "")
  • B5: ユーザーが入力する医療機関名。
  • 医療機関リスト!A:G: 「医療機関リスト」シートのデータ範囲。
  • 3: 郵便番号がある列番号。
  • FALSE: 完全一致で検索。
  • IFERROR: 検索結果が見つからない場合にエラーを回避。

これにより、医療機関名を入力するだけで郵便番号、住所、医師名が自動で表示されます。


2. 医療機関リストの動的更新

新しい医療機関を追加するたびにVLOOKUPの範囲を手動で更新するのは面倒です。そのため、動的名前付き範囲を設定しました。

設定手順:

  1. Excelの「数式」タブから「名前の管理」を選択。
  2. 新しい名前を作成し、以下のような数式を指定します: =OFFSET(医療機関リスト!$A$1, 0, 0, COUNTA(医療機関リスト!$A:$A), 7)
    • OFFSET: 指定したセル範囲を基準に、動的な範囲を作成。
    • COUNTA: 「医療機関リスト」シートのデータ量に応じて範囲を拡張。

これにより、新しい医療機関をリストに追加しても、VLOOKUPの範囲が自動で更新されます。


3. 窓付き封筒への対応

窓付き封筒に宛名が正確に表示されるよう、セルの配置を調整しました。また、以下の工夫を加えています。

工夫1: 印刷位置の確認 Excelの印刷プレビュー機能で、住所や宛名が封筒窓に一致するようセルの位置を微調整。

工夫2: 文字間のバランス 宛名部分には適切な文字間隔を設定:

=TEXT(B5, "@")

これにより、封筒窓に正しく配置されます。


4. 折り目ガイドの追加

長3封筒対応の折り目ガイドを挿入し、印刷後に簡単に封筒サイズに折りたためる工夫をしました。

作成した診療情報提供書は下記のようになります。折れ線のところでおるとちょうど窓付き封筒から宛先だけだすことができます。

このテンプレートを用いることで診療情報提供書作成の時間を大幅に短縮し、入力ミスを減らしますことを期待しています。

汎用の診療情報提供書のフィイルは下記からダウンロード可能です。改善点、不明点などあればご連絡ください。

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