クリニクス

高血圧の食事療法は減塩とカリウムの摂取です

食塩の摂取量が多ければ血圧が高まり、食塩の摂取量を減らせば血圧は低下することが、様々な研究によって明らかになっています。日本では、比較的他の国に比べて減塩の目標が緩やかであり、日本高血圧学会の委員会は、高血圧を予防するために、1日におよそ6g(6g/日×17mEq=102mEq/日)未満の食塩に制限することを推奨しています。

実際に6gという塩分量はどれくらいか?ということなのですがラーメン1杯、うどん一杯が約6gの塩分を含んでいるとされます。高血圧の方はラーメン、うどんを食べた際は汁まで飲まないようにする、などの工夫が必要です。一日3食、間食もしているとすると一日どれくらいの塩分を摂っているか、というのはわからない場合もあります。そのような場合、いくつかの方法で日々の食塩摂取量を推定することができます。当院では、随時尿を用いた方法で塩分摂取量を計測しています。これは身体の体重、身長、年齢、随時尿のナトリウム、随時尿のクレアチニンを用いて計算する方法で”田中式”と呼ばれています(参考文献1)。

また最近では、カリウムを含む野菜や果物を多く摂取することで、塩分(ナトリウム)の排出を促すことから、新しい健康指標であるナトリウム・カリウム比(ナトカリ比)が注目されています。ナトカリ比が高いと血圧が高く、脳卒中などの有害事象が増えることも報告されています(参考文献2)。

目安は2未満ですので、塩分の摂取を減らしてカリウムを多く摂取することが望ましいです。ただし糖尿病の方、腎機能障害がある方は摂取カロリーが増えてしまったり、高カリウム血症がありますので注意してください。

高血圧の方は野菜、果物からカリウムを接種しましょう

食塩摂取量、ナトカリ比はいずれも当院で測定可能です。

また最近はまっているText Blazeを活用して電カル上で計算するアプリも休日を利用して作成しました。下記のコードでポップアップが立ち上がり食塩摂取量、ナトカリ比が計算可能です。これらも活用して診療に役立てていきます。

{note}身長: {formtext: name=height; default=170; cols=3}cm

体重: {formtext: name=weight; default=60; cols=3}kg

年齢: {formtext: name=age; default=40; cols=3}歳

随時尿クレアチニン: {formtext: name=cre; default=70.00; cols=4}MG/DL

随時尿ナトリウム: {formtext: name=na; default=140; cols=3}MEQ/L

随時尿カリウム: {formtext: name=k; default=; cols=3}MEQ/L

{day_cre=(weight*14.89)+(height*16.14)-(age*2.043)-2244.45}

24時間尿クレアチニン排泄量予測値 (mg/日): {=day_cre; format=,.2f} mg/日

{day_na=21.98*((na/cre)/10*day_cre)^0.392}

24時間尿ナトリウム排泄量 (mEq/日): {=day_na; format=,.2f}mEq/日

{day_k=7.59*((k/cre)/10*day_cre)^0.431}

24時間尿カリウム排泄量 (mEq/日): {=day_k; format=,.2f}mEq/日{endnote}

{day_nacl=day_na/17}推定一日食塩摂取量: {=day_nacl; format=,.2f}gです。

{if: k<>””}{day_potassium=day_k*39.0983/0.77}推定一日カリウム摂取量: {=day_potassium; format=,.2f}mgです。

*厚生労働省「日本人の食事摂取基準2020年版」における一般成人の目標量は、男性3000mg以上、女性2600mg以上です。

{na_k_ratio=na/k}ナトカリ比: {=na_k_ratio; format=,.2f}です。

*ナトカリ比は国民健康・栄養調査(H22年)の分布に基づくと、2未満が理想的、4未満が良好であると考えられます。{endif}

参考文献

  1. Tanaka T, Okamura T, Miura K, Kadowaki T, Ueshima H, Nakagawa H, Hashimoto T. A simple method to estimate populational 24-h urinary sodium and potassium excretion using a casual urine specimen. J Hum Hypertens. 2002 Feb;16(2):97-103. doi: 10.1038/sj.jhh.1001307. PMID: 11850766.
  2. Okayama A, et al.; NIPPON DATA80 Research Group. Dietary sodium-to-potassium ratio as a risk factor for stroke, cardiovascular disease and all-cause mortality in Japan: the NIPPON DATA80 cohort study. BMJ Open. 2016; 6: e011632.

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