疾患解説

心臓腫瘍ってどんな病気?

今日は心臓にできる腫瘍についてわかりやすく解説してみます。

心臓腫瘍とは、心臓にできる腫瘤(こぶのようなもの)を指します。とても珍しい病気ですが、見つかった場合は慎重な診察と経過観察が必要になります。

心臓は腫瘍ができにくい臓器です。その理由は、心臓の細胞が非常に安定していて細胞分裂が少ないこと、心臓の代謝が早く腫瘍細胞が成長しにくい環境であることが挙げられます。

心臓腫瘍の種類

心臓腫瘍は、大きく「良性」と「悪性」に分かれます。

  • 良性腫瘍:脂肪腫や線維腫、粘液腫などが代表的で、多くの場合はゆっくりと成長します。
  • 悪性腫瘍:非常に稀ですが、転移性腫瘍(他の臓器から転移してきたもの)や原発性悪性腫瘍があります。

症状について

多くの場合、心臓腫瘍は無症状で偶然に発見されます。ただし、以下のような症状が出ることがあります。

  • 動悸や胸の不快感
  • 息切れや疲れやすさ
  • 失神やめまい

検査方法

心臓腫瘍が疑われた場合、以下の検査を行います。

  1. 心臓超音波検査(エコー検査)
    • 心臓の形や動きをリアルタイムで観察できます。
  2. 心臓CT・MRI検査
    • 腫瘍の性質や大きさ、周囲への影響を詳しく評価できます。
  3. 経食道心エコー検査(TEE)
    • より詳細に心臓内部を確認することができます。

治療法は?

良性腫瘍の場合、多くは経過観察で十分です。しかし、腫瘍が大きくなったり、塞栓(血管が詰まること)の危険性がある場合は、手術で摘出することがあります。

悪性の場合は、手術や薬物治療が必要となることがありますが、非常に稀です。

経過観察の重要性

心臓腫瘍はすぐに危険な状況になることは少ないですが、定期的な経過観察は重要です。担当医とよく相談しながら適切な検査を受けるようにしましょう。

まとめ

心臓腫瘍は珍しい病気ですが、早期発見と適切な管理で安全に過ごせます。少しでも気になることがあれば、ご相談ください。当院では心臓CTやMRIはできませんが三菱京都病院や京都桂病院と連携して診療を行っていますので安心してご相談ください。

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