疾患解説

松山千春さんも経験した狭心症。「胸の痛み、もしかして心臓?」【京都市/西京区】で相談できる循環器内科

「なんだか胸が締め付けられる」「息苦しさを感じる」「少し動くと動悸がする」――。このような胸の症状を感じたとき、「年のせいかな?」「疲れているだけかな?」と軽く考えていませんか?

最近では、私たちの身近な有名人や著名人の方が、突然の心臓の病気で倒れたり、治療を受けたりするニュースを耳にする機会も増えました。例えば、国民的歌手の松山千春さんが昨年9月に狭心症の冠動脈バイパス手術を受け、無事に復帰されたというニュースは、多くの方の記憶に新しいでしょう。また、人気お笑いタレントが不整脈で治療を受けたり、ベテラン俳優が狭心症で定期的な検査を受けているといった報道も目にします。

彼らが経験されたような心臓の病気は、決して他人事ではありません。特に、胸の痛みや違和感は、心臓からの重要なサインである可能性があります。「まだ大丈夫」と自己判断してしまうと、取り返しのつかない事態になることもあります。

その胸の痛み、もしかして心臓からのSOS? ~こんな症状に注意~

胸の痛みと一口に言っても、その感じ方は様々です。以下のような症状を感じたら、心臓の病気を疑い、早めに専門医に相談することが重要です。

  • 胸が締め付けられるような痛み、圧迫感:特に労作時(歩いたり、階段を上ったりした時)に感じ、休むと軽くなる場合、狭心症の可能性があります。
  • 胸の真ん中や左胸の痛み:重苦しい、焼けるような痛み、または鋭い痛みが続く場合。
  • 息切れ、動悸:少しの運動で息が切れる、心臓がドキドキする、脈が飛ぶなどの症状。
  • 左腕や肩、顎、背中などに広がる痛み(放散痛):胸だけでなく、関連する部位に痛みを感じる場合。
  • めまい、立ちくらみ、失神
  • 倦怠感、むくみ

特に、高血圧、糖尿病、脂質異常症(高コレステロール血症)などの生活習慣病をお持ちの方、喫煙習慣のある方、ご家族に心臓病の方がいらっしゃる方は、症状がなくても定期的なチェックをおすすめします。


狭心症が疑われる場合の検査方法

「もしかして?」と感じたら、まずは適切な検査を受けることが大切です。当院では、心臓の状態を詳しく調べるための様々な検査を行っています。

  • 心電図検査(ECG):心臓の電気的な活動を記録し、不整脈や虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞など)の兆候がないかを調べます。安静時の心電図では異常が見られなくても、心臓に負担がかかった時に異常が現れることもあります。
  • 運動負荷心電図検査:ベルトの上を歩いたり自転車をこいだりして心臓に負荷をかけながら心電図を記録します。安静時には異常がない狭心症の診断に有効です。
  • 心臓超音波検査(心エコー):超音波を使って心臓の動き、大きさ、弁の状態、血流などをリアルタイムで確認し、心臓の機能や構造に異常がないかを詳細に評価します。心筋の動きに異常がないか、弁膜症がないかなども確認できます。
  • ホルター心電図:小型の心電図記録装置を24時間装着し、日常生活での不整脈や狭心症の発作を捕捉します。発作が短時間で終わる場合や、不規則に起こる場合に特に有効です。
  • 冠動脈CT検査:造影剤を使い、心臓を栄養する血管(冠動脈)の形状や狭窄(狭くなっている部分)の有無を立体的に画像化する検査です。非侵襲的(体を傷つけない)に冠動脈の状態を詳しく評価できます。
  • レントゲン検査:心臓の大きさや形、肺の状態などを確認し、心不全などの有無を評価します。
  • 血液検査:心臓に負担がかかっているか、心臓病のリスク因子(コレステロール、血糖値など)がないかを確認します。

これらの検査を総合的に判断することで、現在の心臓の状態を正確に把握し、適切な治療へと繋げます。


心臓病の主な治療法と薬物治療の重要性

心臓の病気と診断された場合、病状や重症度に応じて様々な治療法が選択されます。以前は、カテーテル治療やバイパス手術といった外科的介入が選択されることも多かったですが、近年では薬物治療の有効性も科学的に証明され、初期段階や病状によっては薬物治療が優先的に選択されるケースも増えています。

  1. 薬物治療
    • 特徴: 血圧やコレステロールの管理、心臓の負担軽減、血液をサラサラにするなど、薬によって症状を緩和したり、病気の進行を抑えたり、合併症を予防したりします。薬の進歩により、多くの心臓病でその効果が認められ、治療の選択肢として非常に重要視されています。
    • 対象となる病気: 高血圧症、脂質異常症、糖尿病、心不全、不整脈、狭心症など。
    • 松山千春さんのケース: 冠動脈バイパス手術後も、再発予防や他のリスク管理のために薬物治療は継続されていると考えられます。
  2. カテーテル治療(経皮的冠動脈形成術:PCIなど)
    • 特徴: 足の付け根や手首の血管から細い管(カテーテル)を挿入し、心臓の血管(冠動脈)の狭くなった部分や詰まった部分を広げる治療です。バルーン(風船)で広げたり、ステントという金属製の筒を留置して血管を内側から支えたりします。体への負担が比較的少なく、回復が早い傾向があります。
    • 対象となる病気: 狭心症、心筋梗塞など、冠動脈の血流障害が原因の病気。
  3. バイパス手術(冠動脈バイパス手術:CABGなど)
    • 特徴: 患者さん自身の血管(胸部の内胸動脈や足の静脈など)を使い、狭窄や閉塞した冠動脈の先に新たな血液の通り道(バイパス)を造る手術です。カテーテル治療では対応が難しい複数箇所の狭窄や、広範囲な病変、重症例などに適用されます。開胸を伴うため、カテーテル治療に比べて体への負担は大きくなりますが、根本的な血流改善が期待できます。
    • 対象となる病気: 重度の狭心症、広範囲な心筋梗塞、複数の冠動脈病変など。
    • 松山千春さんのケース: 記事にある通り、松山千春さんは狭心症に対してこの冠動脈バイパス手術を受けられました。これにより、心臓への血流が改善され、無事に復帰されたのは、手術の成功と適切なリハビリの賜物と言えるでしょう。

どの治療法が最適かは、患者様の病状、年齢、持病、ライフスタイルなどを総合的に判断し、医師と患者様で話し合いながら決定されます。


京都市西京区で胸の症状を相談するなら【桂川さいとう内科循環器クリニック】へ

「胸の痛み」は、体からのSOSです。松山千春さんのニュースのように、心臓の病気は誰にでも起こりうるものです。

少しでも「おかしいな」「もしかして?」と感じたら、一人で悩まず、どうぞお気軽に当院へご来院ください。京都市西京区にお住まい、またはお勤めの皆様の心臓の健康を守るため、早期に適切な診断と治療を行うことで、安心して日常生活を送れるようサポートいたします。

当院は、内科・循環器内科の専門クリニックとして、心臓と血管の病気に関する専門的な知識と経験を持つ医師が、丁寧な診察と的確な診断を行います。些細なことでも相談しやすい雰囲気で、皆様の健康をサポートいたします。

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