オミクロン株による新型コロナ感染の第6波もピークを越え徐々に落ち着きつつあります。当院への問い合わせの電話も徐々に減ってきました。
3回目のワクチン接種もワクチン供給体制が整いつつあり当院でも準備を進めております。当院では1,2回目接種はファイザー社製のみ使用しておりましたが3回目接種についてはモデルナ社製も使用していく予定です。3回目の接種はファイザーが良い、いやモデルナのほうが抗体が上がりやすい、など様々な情報がありますが、先日厚生労働省の研究班が国内のデータをまとめて報告しており、報道でも紹介されていたのでご覧になられた方も多いかと思います。1,2回目までファイザー社製のワクチンを接種した医療従事者で3回目もファイザー社製を接種したグループと3回目はモデルナ社製を接種したグループで抗体価の上昇や副反応を比較した研究の結果です。
接種前の抗体価はファイザー社製のグループで374U/ml、モデルナ社製で444U/mlでしたが、3回目のワクチン接種後はファイザー社製 20212U/ml(接種前と比べ54.1倍)、モデルナ社製 30164U/ml(67.9倍)とモデルナ社製で上昇率がやや多い結果でした。
副反応については38℃以上の発熱、倦怠感、頭痛いずれもモデルナ社製で多いという結果でした。
1,2回目接種の場合、モデルナ社製の問題点としては若い男性に心筋炎がやや多いという報告がありましたがこの研究では3回目の接種ではファイザーを接種したがグループで心筋炎が疑われるケースが2例認めており(いずれも軽症)、モデルナ社製では無かったとのことです。
モデルナ社製では効果が強いものの副反応も強い、ただしどちらを打っても重篤な副反応はなかった、という結果になります。
海外のサイトなども見ましたが両方のワクチンには大きな違いはなく“Take what you can get(打てる方のワクチンを打ちましょう)”という日本と同じようなメッセージが紹介されていました。
3月からモデルナ、ファイザー両方のワクチンを使って3回目接種を開始する予定で準備中です。
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